DAF19に登壇したアンディ中村さんのスピーチ文字起こしです。(公式ブログから転載)
リラックマです(客席不満w)
はい!ということでやってまいりました
職場コミュニケーションの専門家
アンディ中村でございます!
よろしくお願います!
(場内拍手)
一応自己紹介しておきますと、
この格好を見ればもう分かります!
私に普段は一部上場商社で課長をやっている
サラリーマンなんです。
でもよく質問を受けます。
「アンディさん、まさかいつもその格好で仕事してんですか?」
そんなわけないです。
私、9時から5時までは会社で働きながら、
社外で職場コミュニケーション、
つまり「上司がバカだ」とか「部下が使えない」とか
揉めている職場の環境改善の
研修やセミナーの講師を、
会社では禁止されてるんですけど
副業でお金もらってやっています。
副業はダメなんですけど
クビにならない理由が実は1個あります。
年間100本ぐらい講師をやると、
スキルがどんどん上がってきます。
お金をもらいながら得たスキルを
(板書しながら)
私は社会に還元しています。
具体的にいうと、学習支援のボランティアです。
今、日本でだいたい
7人に1人ぐらいの子どもが貧困に陥っています。
給食代が払えなかったり塾に行けなかったりする
ひとり親貧困家庭の子どもたちの
学習支援のボランティアをやっています。
つまり副業講師として
お金をもらいながら培ったノウハウを
社会に無料で還元・貢献しています。。
お金を得る講師とボランティアの間を
くるくるくるくる回しているんです。
僕は会社が休みの日に、
土曜日は小学校3、4年生
日曜日は中学校1、2年生の
ひとり親の貧困家庭の子どもたちに
勉強を教えています。
江戸川区があるNPOに業務を委託していました。
子供たちはおもしろいですね。
小学校3年生の女の子が話しかけてきます。
「先生って昭和生まれ?」
「昭和だよ」
「ていうことは、食べるのは和食?」
「そんなわけないよ。
昭和生まれも洋食も食べるよ」
「先生が生まれた時って電車で移動?汽車で移動?
飛行機はなかったの?
先生はテレビは近所に見に行ったの?」
「どこでそんなの見たの?」
「 ALWAYSっていう映画でやってた」
子供たちの昭和のイメーはこんな感じです。
やはり現場に行ってみると思います。
江戸川区はすごいなぁって。
子どもたちのため予算を組んで
教材なども全部 NPO経由で子どもたちに渡すんです。
税金はこういうことのために使われるんだなぁと
現場に行くと強く思うわけです。
ところが…
江戸川区はこの間、区長が変わりまして
学習支援の事業に予算がつかなくなりました。
この3月31日で打ち切られて、
4月1日からは違う事業に予算がつくことになりました。
学習支援は先生の仕事であって
ボランティアの仕事ではない、
勉強を教えるのは学校の先生の仕事であって、
僕らボランティアが公民館に子どもたちを集めて
勉強させるのではないという理由です。
先生たちが忙しすぎて子供達の面倒を見らんないんだから
ボランティアの人たちは
子どもたちに勉強を教えるのではなくて、
先生たちの支援をしなさいということなったんです。
どういうことになったかというと
もう一つまったく別の NPO があって
そこに予算が付け変わっただけなんです。
ボランティアが学校に行って先生を支援すれば
先生の手が空いて子どもたちの学習支援ができるでしょ、
という理屈なんです。
これが新しい区長による
先生たちに対する「働き方改革」なんです。
「新しいボランティアのみなさん
こちらの事業の受付をすませてください」
ということで、新しいホームページを案内されました。
そのホームページを見てみました。
募集しているのは何ですか?
土曜の午前中、学校の芝生の手入れですよ。
いや、わかりますよ、
学校の芝の手入れは先生がやっていたら忙しいから
僕たちがやんなさいということをなんと思います。
もちろん芝の手入れも大事なのですが、
その働き方改革の中で
どんどん事業が移行されて
新しい事業の中では学習支援は
教員免許がある人しかできなくなってしまいました。
そういう事業になって
僕たちは弾き出されてしまったのですが
結局先生は忙しいので、
貧困家庭の、
勉強がちょっと遅れていても塾に行けない、
弟と妹が部屋の中で暴れて教科書を破るから勉強ができない、
という子どもたちは
どんどんどんどん置いてきぼりにされています。
これっていったい誰ファーストの政策なの?
ひとり親の貧困家庭の子は、
全員ではありませんが、
多かれ少なかれ社会とか大人に対して不信感を持っている子が
すごく多いです。
「大人なんて社会なんてどうせ嘘ばっかじゃないか、
いつも自分たちの都合ばっかりじゃないか」、
と言っている子たちに僕たちは言いました。
「おじさんたちは仕事が休みの日に来て
江戸川区が予算を付けて
君たちに教材を渡して勉強を教えることができるんだよ。
大人だって社会だって捨てたもんじゃないだろ」
と言い続けてきました。
子どもたちは、
そうだ大人の中にも、ちゃんとした大人がいるんだな
思い始めした矢先にこれですよ。
「やっぱり大人は身勝手じゃねーか。ふざけんじゃねぇ」
と子供たち言われましたよ。
返す言葉がないですよ。
事実だからね。。。
江戸川区の政策を批判してるわけじゃないです。
今の江戸川区の区長は
江戸川区民に選挙で選ばれた区長です。
なので江戸川区の方針も間違ってるわけじゃなく
江戸川区長が間違っているわけじゃなくて
江戸川区の人が間違っているわけでもないです。
ただ僕は
みなさんにぜひ実行してほしいことが
たった1個だけあります。
僕はこのボランティア始めてから
初めてわかりました。
本当に世の中には
7人に1人貧困な子がいるんだなって。
「先生、帰りのバスの運賃がないんだよ」
と泣いてくる子が本当にいます。
そういうことを知りました。
ぜひみなさん
現場に行ってください。
みなさんの目で現状を見てください。
みなさんの耳で人の話を聞いてください、
そしてみなさんの体で、
今世の中で何が起きているんだということを知ってくださいね。
そうしないと
せっかく選挙で選ばれたんだけど
誰のために何のことをやってるのかわからない
税金の使われ方がされてしまいます。
そんな世の中では、みんな困っちゃうでしょ?
自分たちの税金が
ちゃんと使われていない世の中って困っちゃうでしょ?
コマ…っちゃうでしょ?
クマ……っちゃうでしょ?
(場内ざわつく)
クマっちゃうんだねー!
クマっちゃうんだねー!
(場内ざわつく2)
クマっちゃわないように
みんなね、現場に!現場に行きましょう!
10分ちょうどさようなら。
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